何がしたいかわからない時に読み書きするもの

人生って何、自分は何がしたいんだっけ、あれ、仕事って何のためにするんだっけ、って思った時に読み書きする文章

自らの情熱に従って心から話すこと、そして相手への尊敬と優しさが真に人を動かす

素晴らしい人に会った。ごく普通の、仕事のミーティングだったのですが、温かく、優しく、かつとても情熱的なエネルギーに強く心を動かされました。今の仕事を始めてから(というか仕事をし始めてから)初めてこんな風に人に動かされたと感じています。

アンガーマネジメントとか、そういうことではなくて、いかに自分の情熱に正直であり、かつ周囲を信じるか、ということがとても重要なんだな、と思いました。

加えて、自分の他人への批判的が転じて否定的な態度や、怒りやもどかしさが、今まで人にネガティブに伝染していたことに気づき、反省しました。自分のかしこさ、人にどう見られるかや成功するかどうかなど、そんなことを少しでも気にしている自分は浅はかだと改めて思いました。本当に、相手への尊敬と優しを前にしてそんなことは本当にどうでもよいことなのだと、あらためて感じました。

新進気鋭のダンサーや音楽家を見たときの、生き様への絶対的なあこがれというのとは少し違い、人との接し方、社会的なつながりの作り方の素晴らしいお手本を見た気持ちです。そしてそうした人への接し方は、誰にでも実践できることなのだと思います。

人を動かす・何かを一緒にするときに、強い情熱があることが大切だ、というのはもちろんだと思います。でもそれ以上に大切なのは、周囲の人を信じて、優しさでEmpowerすることだと思いました。

Collective impact、という概念が社会的事業の領域で流行っていますが、こうした動きは、彼のような人がいて初めて実現するのではないかと思いました。行政機関も、非営利組織も投資家も市民も、みんな全然違う想いや志向を持っています。加えて性格も異なり、怒りっぽい人や謙虚な人、知的好奇心が強い人、寛容な人など、様々です。理論を並べてロジカルに攻めることが正攻法な部分もありますが、複雑な課題やプロジェクトに共に取り組む、それが社会をよりよくしてくことであればあるほど、理論だけではうまくいかない。そして嘘の言葉を並べても、人を動かすことはできない。Speaking from the heart、自らが信じることをまっすぐに優しく相手に伝えること、そしてもちろん相手に耳を傾けることが重要なのだと彼の働き方を見て学びました。

最近、能力をとにかく高めて、経験を積んで、Specialistになればみんな話を聞いてくれるのではないか、認めてくれるのではないか、と思っていましたが、勘違いでした。もちろんそういう側面はありますが、それは超表層的なことで、それでは人を動かすこと、社会を変えることはできません。才能があったり優秀であるならば、ちょっと相手に冷たかったり、コミュニケーション能力がおや?と思われても大丈夫だ、と思っていましたが、それも違いました。いかなる相手でも、どれだけ相手を尊敬し、優しくあれるか、そして同時にどれだけ自分の情熱に常に正直であれるか。それがとても重要なことだと思いました。

彼のような人に、なりたい。彼のような姿勢で仕事に望みたい。そうすれば、きっと見える世界が大きく変わるのではないかと、そう思います。