生きるとはなにか
かんがえることだと
ときどき、休みながら
ときどき、話しながら
かんがえている
その瞬間に、小さな点に向かってからだが全部、吸い込まれそう
その瞬間に、世界が全部、ひっくり返って、真っ暗になりそう
でもそんなことは、おきなくて
ただ、白い天井と、スマホの画面
ただ、汚れた道路と、つま先の尖った靴
ただ、たくさんの恐怖が渦巻く記事と、呑気なランチの写真
ただ、広く広がる海と、分別されていないゴミ箱
わたしたちは、見聞きし知る
わたしたちは、なにもみず、なにもきかず、そしてなにもしらないまま、死ぬ
わたしたちは、それでも、いきる